ハグプリ品質は、畑から。
【ハリーの告白は成功していた?】
以前、HUGっと!プリキュアのハリハムハリーが最終回、未来へ帰った後、ずっと想い続けて来たキュアトゥモロー(はぐたんの未来の姿)に告白してフラれるだろうと予想した記事を投稿した。
しかし第49話の最終回を見たところ、その予想は外れていた可能性が出て来た。この回、未来に帰って以降のハリーの姿は1シーン・1ショットしか出てこず、声も発していない。
キュアトゥモローもそのシーンだけの登場だったが、顔のアップ・ショットがあり、「ママ・・・・。」という台詞があった。
ハリーの告白が成功したか否かは、このシーンで判断するしかない。
トゥモローは一見、キュアエールである野乃はな(結婚後の氏名は『クライ・はな』?)が自分を出産したことに対して、言葉を発したように思えるが、一つの時代に同じ人物が二人以上存在することは理に反するから、このトゥモローとハリーのシーンはイメージ・ショット的意味合いがあるのかも知れない。
それを踏まえた上でそのシーンを考察したい。ハリーの姿はまるでCDジャケットの写真のようだが、トゥモローはハリーの存在を「当たり前の存在」として認識し、その側に立っているように見受けられ
。
また、ハリーのポーズや表情から、何となく気怠い雰囲気が漂っているようにも見える。この光景から私は、ラブホやモーテルでの男女の姿を思い浮かべてしまった。
フィジカルな愛の営みが終わった後、女性はメイクを直し、男性はベットにもたれかかりながら煙草を吸う。ハリーの姿はそんな男性をイメージさせる。因みに私の場合、煙草を吸っていたのは相手の方だった。それを最初見た時、ちょっと興覚めしてしまったが。
アニメ製作者側は、以前、ハリーがほまれに好きな人に想いを告げる旨、言うシーンを描いたが、実際にコクるシーンを描いてしまうと無粋になると思い、イメージ・ショット的シーンにしたのだろう。
去年の記事では、万が一トゥモローがハリーの告白を受け入れたとしても、トゥモローの両親が許さない旨、述べたが、トゥモローの両親が分かった今、見解は異なる。
普通の親なら、孫の顔を見ることができない(人間とねずみだから)ような結婚には反対するが、トゥモローの母、はなにとってハリーは大切な仲間。父、クライにとってハリーは、自分の身勝手な目的のため、生物兵器に改造してしまったという後ろめたさがあり、それを許して貰うためにも結婚を祝福するだろう。いや、と言うより、クライにとってもハリーは仲間であるはず。
以上のことより、ハリーの告白は成功したという結論が導き出される。しかし疑問が残らないでもない。毎日おしめを変えて娘のように接してきた女性に対して、例え未来にいた時、恋心を抱いていたとしても、本当に恋愛感情が芽生えるのか、という疑問。
それはトゥモロー側にとっても同じ。自分の父親のような男性に対して、愛を受け入れることができるのか。
世間一般では、「大きくなったらパパのお嫁さんになりたい」という女児は多いが、実際大人になって、父親に恋愛感情を抱くケースは殆どない。
いや、そもそもこんな考察をすること自体、無粋なのかも知れない。
HUGっと!プリキュアよ、永遠なれ。
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ハグプリが人道主義を超える日
ハグプリ、最終回大号泣しました…
非常にいい作品だったと思います。
プリキュアはアニメが1クールものばかりになった現在、一年やりきる珍しいアニメです。あとはテレ東のドアサくらいです。
オリジナルアニメですから展開もよめない。いろいろ考えながら見ることができる。
これが素晴らしいと一年楽しいですが、そうでないと最悪です。
今回は15周年ということで演出などにどれみなど少女アニメを手掛けたら日本一、いや世界一と言って差し支えない佐藤順一氏、脚本に「フラジャイル」などの坪田文氏。そしてキャラクターデザインは美しいプリキュアが描ける川村敏江氏など素晴らしいスタッフがそろっていました。
とくに坪田さん、この一年のほとんどを手掛けています。これはプリキュアの歴史でも初めてではないかと思います。キラプリではゆかり回を担当していたので信頼はしていました。
これでハズレなわけ、ないじゃないですか。
思った通り、見事走り切りました。
キャラクターはシンプルなようで個性が光る。
まず主人公のはな。
最初は単に「イケてるお姉さんになりたい!」と言ってるだけの元気系の子かと思いきや、前の学校で友達をかばってクラス全員から無視されるといういじめを受けていました。
お母さんがそれに気づいて引っ越しまでしてはなを守ったのです。
ただもともとは正義感が強く芯の強い子です。
友達ができていくことで新しい環境に根付き、育っていったんだなと一年を振り返って思います。
クラス委員長のさあや。
母親が大女優で昔は名子役だったのですが、人前で演技するのが怖くなり芸能界を退いていました。
「あなたにできないことがわたしにできる、わたしにできないことがあなたにできる」マザーテレサの名言をもとに行動している子ではなの事をまるごと受け止めてくれた。
最初の友達でよかったなと思います。
おもしろかったのはそこから産婦人科医の先生と出会い、進路を切り替えてしまったこと。
それを母親に打ち明ける回は「自立」そのものを描いていたと思います。
スケート選手だったほまれ。
小学生の時は何度も優勝し未来を嘱望されていましたが怪我をきっかけに飛べなくなってしまいます。最初はあまり学校に来ない「不良」としてクラスで認識されていました。
ですがプリキュアになったことで立ち上がりまたスケートを始め、後半では大会で優勝できるようになります。
それから、ハリーへのほのかな初恋と見事な玉砕。同じように思いを寄せるビシンとの闘い。いつもシビアなところに立っていた気がします。
失敗と成功を繰り返すほまれは強い子です。
敵側のアンドロイド・ルールー。
プリキュアたちをかく乱するためはなと同居をし始めますが、はなたちと一緒にいるうちに愛する心を知ります。
アンドロイドをいつわった人間なのかなと思ったし、プリキュアになるときは人間体に変わるのかなとも思いましたがルールーはアンドロイドのままプリキュアになっています。
えみると出会い、さらに愛する気持ちを深め、二人で歌を歌うように。
小学生のえみる。
初登場回が「つなぎ回」に見えたので単なるサブキャラかと思ったのですが、再び登場するとお嬢様なのにロックが好きという結構強い個性を出してきます。
私は今まで出てきた「小学生プリキュア」が好きではなく、えみるに関してもかなり警戒していたのですが、生意気な部分が全くなくルールーとの信頼関係を大切にしているいい子でとても好きになりました。
彼女の置かれている境遇も大変でしたね。両親はそんなでもなかったのですが祖父と兄が凝り固まった観念を持っていて、えみるを縛り付けていました。
そしてお兄さんは…
いじめられていてもアンドロイドでも、小学生でもプリキュアになれる。ところが今回の「プリキュア」という概念はもっと大きい。
ほまれのスケート仲間・アンリは男の子だけどユニセックスな感覚の持ち主。えみるの兄にはさんざんバカにされたりしますが、自分らしさを貫いた。
元々脚に爆弾を抱えていましたが事故で彼は絶望します。それでも輝こうとして、ついに「キュアアンフィニ」になるのです。
この時の世間の反応はすごかったですね。去年もピカリオがそれっぽいものにはなっていたのですがプリキュアとしての名前はありませんでした。初めての男の子プリキュアです。
ところが、ハグプリでは最終的に老若男女誰でもプリキュアになってしまいます。「男の子プリキュア」とか、そういう小さなくくりですらなかったんですよね。
「なんでもなれる、なりたい私になる」がハグプリのテーマです。
未来からやってきたはぐたんという赤ちゃんを「みんなで」育てながら、プリキュアたちはそれぞれの夢にぶつかっていくのです。
夢を変えるさあや、夢を取り戻したほまれ、夢を抱いていいと気づいたルールー、夢をつかみ取るえみる。
そして、それを応援するはな。
さて敵のクライアス社は人間が発するネガティブな感情の象徴「トゲパワワ」を増やしてオシマイダーを作り、世界の時間を止めようとしています。
ブラック企業の社員として働く彼らは功績をあげようと焦りますが、追い詰められてオシマイダー化してしまう。ところがプリキュアたちに浄化され、その後ははなたちと一緒に生活をしていきます。
彼らは単に転職をしただけ。
誰一人消えることがなかったんですよね。
そしてクライアス社社長ジョージ・クライ。
彼の目的は…はなを守ることだったのです。
はなは未来で人々のあふれるトゲパワワを抑えることができず、壊れてしまったようです。はなを愛したジョージはその未来を止めるためにこちらの時間にやってきた。
でもそれは、「守られること」ははなの望んでいることではない。
たとえつらい未来が待っていても受け入れて変えていく。
「赤ちゃん(未来)は、みんなで育てるの!」
おそらくはなの壊れた未来では、はなは一人でどうにかしようとしていたのではないでしょうか?
未来は、もう切り替わっていたのです。
ハグプリを視聴していた人の中では「たかがプリキュアなのに脚本が鼻につく」という意見が見受けられました。
最近出てきたポリティカル・コレクトネスの要素が強いとは思います。子供のアニメとして、気軽に見たい人もいるでしょう。女の子がか
いく変身してかわいく戦えばいいと思っている人もいる。
でもプリキュアは「女の子だって暴れたい」から始まったアニメです。そこから15年、いろいろな道を模索して今回、「誰の個性も侵害しない」というお話になっているのです。
もちろん、かわいいものが好きな女の子は十分に肯定し、しかし「私はこれが好き」「私はこれになりたい」ということは否定しない。男の子の視聴者だっている。プリキュアになりたい男の子もいる。それも否定しない。
(夫婦関係とワンオペ育児についてもかなり突っ込んだ描き方をしてますよね)
脚本はメッセージ性が強かった。そういうモロだしが好みでない人もいるかもしれない。ただ、私はフワフワしているものよりこういう骨太なものをあえて出すところが好きでした。
プリキュアを子供の時に視聴して、その時はなんだかわからないかもしれない。
でも時間をおいてから「ああ、あれはそういう意味だったんだ」と気づく。
初代プリキュアを見ていた子供も今はもう成人しています。プリキュアを好きなままですよね。
子供は意外とわかっているものなんです。
画面作り、戦闘シーン、見た目にもとても鮮やかでよく動きますし、演出も見事でした。とくにキュアエールはパンチが強いわ鉄骨持って暴れるわ、「この子ゴリラかな?」と思いましたが、一方で人を切り刻む剣を選ばなかった。音楽も緊迫した画面にマッチするものが多かったですね。
見事なプリキュアなんですが「好き」という度合いでいうとどうしてもハトプリ・スマプリ・GOプリが少しだけ勝ちますね(自分の中ではっきりした推しがいなかった…)。
えみるが出てきたあたりから学校での生活シーンがなくなってしまったこと、一人一人の個性は強いけど実はメンバーの関係がどうなのかよくわからないこと(えみる&ルールーと初期三人は少々温度差がある)は欠点だなと思います(いや…?お互い気に入らないことは多少あったかもしれないけど、そこに突っ込むのは思春期によくあるべたべたした関係になると考えたのかもしれない)。
あと、どうしてもえみる初登場回がひどくて忘れられません(坪田さんの脚本ではないが、なんでああなった)。
いや、めっちゃ面白かったですけどね!言葉の端々、画面の端々から細かい物を感じ取ることができるアニメ。
一年間楽しませてもらいました。
来期のプリキュアは…うーん。ここまで完璧なものをやり切った後だとなあ…。
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Conobie(コノビー)さんで連載させていただいております
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プリキュアはまほぷりが一番だったけどハグプリも好き(* >ω<)
ある日女の人がなぜ1人なのにツインラブなのですか?と尋ねてきて、ルールーがいつか親友と一緒にやるからですと答えて欲しい
その親友はあなたです、えみるって…