デトロイトの通販サイト
埼玉では優良企業で有名ですが、米国進出で、大赤字を計上し、経営が傾いています
技術力は相当あると思いますが、価格設定や企業戦略で失敗している気がします
経営次第では、十分事業拡大、業績拡大が可能だと思います
また、黒字転換により、税効果会計の分類変更により、多額の法人税等の戻りも期待できるので調べてみました
独立系ブレーキメーカー。
内外で高シェア。
GM、日産、トヨタ中心に多数のメーカーへ供給(四季報)
【沿革】
昭和4年 ウーブンブレーキライニング、クラッチフェーシングの製造開始
昭和15年 羽生製造所建設、稼働開始
昭和27年 鉄道車両用耐摩レジンの生産開始
昭和36年 株式上場
昭和55年-平成26年 米国シカゴ、パリ、ケンタッキー州にGM合弁会社、米国デトロイト、、インドネシア、中国、ベトナム、メキシコ、スロバキア、タイに現地法人設立
平成20年 本店akebono日本橋ビル完成
平成21年 米国事業会社からブレーキ事業の一部譲受
【事業内容】
・日本:
ディスクブレーキ、ディスクパッド、ドラムブレーキ、シューアッシー、ブレーキライニング、産業機械用ブレーキ、鉄道車両用ブレーキ等の製造
・北米:
ディスクブレーキ、ディスクパッド、ドラムブレーキ、コーナーモジュール、ローター等の製造、販売、研究開発
・欧州・中国:
ディスクブレーキ、ディスクパッドの製造、販売
・タイ:
ディスクブレーキの製造、販売、自動車用鋳鉄部品の製造及び販売
・インドネシア:
ディスクブレーキ、ディスクパッド、ドラムブレーキ、マスターシリンダー等の製造、販売、二輪用ディスクブレーキ、マスターシリンダーの製造、販売
【業績】
業績 |
売上高 |
当期利益 |
一株益 |
一株配 |
連14.3 |
236,665 |
2,423 |
18.2 |
10 |
連15.3 |
254,157 |
-6,095 |
-45.8 |
10 |
連16.3 |
281,341 |
-19,462 |
-146.3 |
0 |
連17.3 |
266,099 |
354 |
2.7 |
0 |
連18.3 |
264,921 |
782 |
5.9 |
0 |
売上高は2,300-2,800億円で増加傾向です
直近5期中2期最終赤字であり、16.3期は巨額の最終赤字です
【セグメント】
日本 |
北米 |
欧州 |
|
売上高 |
81,401 |
139,896 |
14,109 |
損益 |
3,341 |
1,521 |
△2,046 |
資産 |
113,804 |
56,973 |
12,338 |
中国 |
タイ |
インド ネシア |
合計 |
22,475 |
7,905 |
18,781 |
284,568 |
2,647 |
490 |
1,952 |
7,905 |
17,417 |
8,682 |
10,520 |
219,735 |
北米事業は赤字を脱しましたが、売上規模に比べ利益率は高くありません
【財務諸表】
① 資産
・現金預金127億円(7%)
・有形固定資産1,035億円(53%)
・投資有価証券141億円(7%)
② 負債
・有利子負債1,097億円(56%)
③ 純資産
・自己資本比率14%
・配当性向0
・利益剰余金△53億円
④ 損益計算
営業利益率3%
経常利益率2.1%
当期純利益率0.3%
・減損損失15億円
⑤ キャッシュフロー
・投資額(百万円)
科目 |
前期 |
当期 |
減価償却費 |
11,878 |
12,444 |
固定資産に対する支出 |
18,670 |
11,550 |
・前期投資有価証券の売却による収入11億円
・利息の支払い額
前期15億円、当期19億円
【トピック】
① 大株主の状況
氏名又は名称 |
割合 (%) |
トヨタ自動車株式会社 |
11.62 |
いすゞ自動車株式会社 |
9.08 |
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) |
2.86 |
アイシン精機株式会社 |
2.35 |
曙ブレーキ誠和魂従業員持株会 |
1.82 |
伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社 |
1.50 |
KYB株式会社 |
1.50 |
セコム株式会社 |
1.50 |
STATE STREET LONDON CARE OF STATE STREET BANK AND TRUST, BOSTON SSBTC A/C UK LONDON BRANCH CLIENT |
1.35 |
日本トラスティ・サービス信託銀行 |
1.33 |
計 |
34.95 |
特定の大株主がいるわけではありません
② 偶発債務
過去に製造・販売したパーキングブレーキのうち一部に品質問題が発生しており、補修費用が発生する可能性があります
③ 北米事業の立て直し
H26年から発生した受注急増による生産混乱の影響で、北米事業の業績は悪化し、巨額の損失を計上
(生産混乱による影響が長期化したことから労務費や空輸等による緊急輸送費などの追加費用が継続して発生、北米メインのケンタッキー州の工場の固定資産の減損損失を計上、事業構造改善引当金繰入額の計上、リコール関連費用を計上)
米国の収益安定に向けて4つの施策、
1組織・管理体制の抜本的な改革、2生産性の改善、3生産能力の増強、4収支構造の改革に取り組み
に取り組み、売上高が減少したもの黒字転換達成
④ ハイパフォーマンスブレーキ(高性能量販車用ブレーキ)ビジネスの拡大と欧州事業の構築
高出力を誇る高性能車では、ブレーキにかかる負荷が重く、耐久性の高いブレーキ開発は重要な課題
米国コロンビア工場で生産し、欧州に輸出していたものをスロバキア工場で生産移管していたが、現地スタッフ教育に苦戦
来年度は黒字転換を予定
⑤ 研究開発活動(23億円、改善費用80億円)
自動車のみならず、あらゆる交通機関、産業機械の各種ブレーキ製品を担う新摩擦材・次世代型のブレーキの開発
開発戦略としては、“技術の軸”と“技術の連続性”を基本とし、音・振動に対する知見をさらに深化させ、低引き摺り化・軽量化・グリーン材料化などの環境対応技術開発、電動ブレーキ開発を始めとした自動運転対応技術開発、高性能車両向けのブレーキ開発を継続し、推進
【株価 購入価額】
276円(2018.6.27)
—%(—) 配当利回り(会社予想)
—(2019/03)1株配当(会社予想)
(連) 18.39倍(15:00)PER(会社予想)
(連) 1.36倍(15:00)PBR(実績)
(連) 15.01(2019/03)EPS(会社予想)
(連) 202.80(2018/03)BPS(実績)
直近9期でも△14円なので、構造的に赤字が継続しています
・需要構造(+10%):ブレーキは自動車に不可欠であり、売上高は自動車の増加(世界経済の動向)に左右され、トランプの保護主義に不安があります
EVの進展など自動車の構造が変化しても、ブレーキ自体の構造はなくなりませんが、単価自体は安価になりそうです
・競争環境(+10%):ブレーキメーカーのプレーヤー数は限られており、過度な価格競争はなさそうです
・ビジネスモデルの有望性(+20%):
古くからブレーキを手掛けており、安全性と信頼性は厚く、流体ブレーキ等の新技術を確立できれば、販売価格の上昇が可能そうです
・株主優待(+%):なし
・個人的な好み(△30%):自己資本比率が低く、米国の保護主義が強化され、自動車の輸入関税により、業績が大幅に悪化した場合、倒産する可能性があります
過去、業績低迷が継続しており、経営陣の抜本的刷新、リストラが必要ですが、財務の余裕がなさすぎ、実行は困難だと思います
・目標株価
PER15×14倍=210
PBR202×0.7倍=141
プレミアム
176×1.1×1.1×1.2×0.7=179
180円以下になったら買い時ですが、倒産の危険もあるので、購入はやめておこうと思います
以上
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