過疎 いのち、ふくらまそう
宣伝美術 目黒雅也
夏の終わり、過疎の進む海水浴場の村にくたびれた男が現れた。「酔っ払った時に決めたことを本当の人生と思って」生きて来たその男は、ドクターストップにより只今禁酒中。眠れない夜、卒業した小学校を改装した宿泊施設には、レオタードで踊る女、初恋の女、初体験の女、それに女子高生型人工知能AIが現れて…
失われゆくものと明日へ続く坂道。ガタが来た身体と「ここぽん」は夜の授業で癒されるのだろうか?
脚本 塩田泰造怪我リハビリ入院中につき、劇団の代表作を豪華出演陣にて“リノベーション”してお届けします。
21世紀のセンス オブ ワンダー。大人の麦茶『おしり筋肉痛』
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沖縄の場合、特に深刻なのは中学校の方で、小学校では国語AB・算数ABそれぞれで全国平均との差は、まだ-5ポイント以下でした。しかし、中学においては国語が全国との差が-5ポイント以上に開き、数学にいたっては-10ポイント以上の正答率の差がついています。
さらにこれを、トップの秋田の得点と比べた場合には、小学校で国語が13.5ポイント、算数が11.1ポイントの差になります。中学でも国語が12.4ポイント、数学に関しては17.1ポイントもの差になるのです。それにしても、これほどの学力の差がつくというのは、沖縄と秋田で、いったい何がどう違うというのでしょうか。
よく教育格差は経済力の格差に比例すると言われます。確かに先進国と途上国の教育レベルを比較した場合には、それは確かだと思います。しかし、それだからと言って、日本国内の状況においても『子どもの学力は親の経済力に比例する』と断言できるでしょうか。
まず、テスト結果上位1~4位の県について見てみると、1位秋田、2位福井、3位石川、4位青森となっています。いずれも冬は雪の深い北陸・東北の県で、平均収入もそう高くはありません。具体的には2012年度の統計で、平均収入順位が秋田42位(229万円)、福井14位(280万円)・石川23位(265万円)、青森38位(235万円)となっています。各県まちまちではありますが、秋田県、青森県は明らかに収入が全国平均を大きく下まわる貧困県です。
一方で、学力テストの下位44~47位の県については、44位が滋賀、45位が大阪、46位が北海道、47位が沖縄となっています。平均収入は、沖縄は47位(202万円)、北海道が36位(244万円)と低いと言えば低いですが、学力上位の県と比べて目立って低いというわけではありません。大阪は11位(282万円)ですし、滋賀に至っては2位(327万円)という別格上位の富裕な県です。
また失業率を見ても、1位は7.5%の沖縄(学力ワースト1)ですが、2位は6.8%で学力4位の青森なのです。さらに3位は6.6%で大阪(学力ワースト3)ですが、学力1位の秋田も5.7%で7位につけています。また学力44位と振るわない滋賀(学力ワースト4)は、3.8%で44位と、富裕な上に失業率も低いという経済的には好条件の県です。
このように上位と下位を比較してみて、貧しい県ほど学力が低いとはとても言えません。少なくとも、秋田と沖縄の差は富の差ではないと思うのです。また極めて裕福なのにもかかわらず学力が低い滋賀県には、特殊な事情があるのかもしれません。
さて、小中学の学力ではトップの秋田県ですが、実は学習塾に通っている生徒は非常に少なく、小学6年生で22.8%、中学生で29.8%といずれも全国最下位です。対して学力最下位の沖縄は、通塾率が意外と高く、小学生で43.2%(28位)、中学生で51.2%(29位)となっています。沖縄は、家計に余裕がない割には、塾に通っている生徒は多いのです。
沖縄では、特に都市部においては、『塾に通わせない家庭は貧困家庭だ』と見做される場合が多く、子供同士でも「お前のうち、貧乏なのか?」と言われることがあるようです。ですから当然、塾に通っていないということで、肩身の狭い思いをしたり、仲間はずれにされたりすることがあります。それで、無理をしても塾に通わせる親が多いのです。実は沖縄の社会は、実質的にも意識の上でも、いろいろな意味で格差が激しいということなのです。
また、秋田県は、小中学までは優秀ですが、塾に通う生徒の少なさも影響してか、高校からは伸び悩み、大学入試センター試験の平均点は全国34位と低迷し、大学進学率も43%(35位)と、全国平均53%よりもかなり低くなっています。しかし一方で、塾にかなり通わせている沖縄のセンター平均点はというと、秋田を下回る全国44位、大学進学率はわずか37.1%にすぎず、ダントツで最下位となっています。
こうして見ると、他府県に比べ貧困家庭の多い秋田と沖縄は、ともに大学進学率が低いのだとも考えられ、大学進学に関しては、確かに経済力がものをいう面がありそうです。しかし、小中学までの学力に関しては、どうも別の要因が強く働いているように思われるのです。
6年連続日本一の秋田県の児童・生徒の学力の特色は、一言で言えば、上位と下位が薄く、中間層が厚いという点にあります。優秀な子を多く輩出することはできませんが、落ちこぼれも出さないということです。
これは上位4県すべてに言えることですが、伝統的な稲作地帯であるだけに、競争よりも共同という感覚が強いのかもしれません。勉強ができる・できないという点で、相手に対して優越感や劣等感を感じたりすることが少ないということです。ですから秋田では、蔑んだり蔑まれたりという人の関わり方が少ないのではないかと想像されます。
勉強ができる子というのは、基本的に自信家が多いです。一方で自信喪失の子は伸び悩みます。落ちこぼれを出さないということは、自信喪失で挫けそうな子を見捨てず、励まし支え続けることができるということです。秋田では、公立校の60%でチームティーチングを採用しています。複数の教師によるきめ細かい指導がなされているということです。教師の意識も、できない子に寄り添おうとする感覚が強いのかもしれません。
沖縄の教育の現状を考える上で、ポイントの一つは学校・教員の指導の質の問題です。ここでは、小中学校の先生たちによる家庭学習の指導について、深刻な問題点を二つあげておきます。
一つは「がんばりノート」と呼ばれる家庭学習ノートの提出のシステムです。このシステムでは、生徒が一日何ページ学習したかが、評価の基準になります。ですから生徒たちは、何を勉強したかという中身ではなく、自分が字を埋めたページ数だけを気にするようになります。小学生徒の中には、1ページにつき計算練習を4題だけ書いて、それを毎日4ページ分提出して褒められている子がいます。先生としても、受け持ちのクラスの生徒が枚数をこなしてさえいれば、自分の教師としての評価も高くなり、『指導力のある先生』と見做されて安泰なのではないでしょうか。しかし、これでは生徒たちが優秀になるわけがありません。
もう一つの問題点は、読書の冊数を記録して競わせるシステムにあります。実は沖縄の小学生の読書率は全国2位です。統計上は、全国で二番目に小学生が本を読んでいる県ということになります。中学生も全国3位です。数字の
では、沖縄は日本有数の読書県ということになります。しかし、それは冊数に関してだけなのです。
冊数だけが評価の対象であるために、小中学生は冊数を稼ぐために、みな薄い本を選びます。できるだけ字が大きくて、ページ数の少ない本を何冊も読もうとするのです。それで一日に10冊づつ、毎日読んでいると報告されたりします。しかし、それでは中身のない〝空(から)読み〟になってしまいます。冊数だけ増えても、実は内容が伴わず、何のためにもなっていないのです。
秋田は、小学生の読書率は沖縄よりずっと低い10位なのですが、逆に中学生は1位となっています。この秋田の場合はどうなのでしょう。中学生が小学生以上に冊数稼ぎにはしるということは、あまり考えにくいです。その意味では、秋田の子どもたちは、小学から中学へと進む過程で、自然と読書が身についてきたのだと考えることができます。
がんばりノートも読書も、いずれにしても、統計上の数字だけ伸ばして成果を主張するというのは、本当に意味のないことです。意味がないとわかっていながら、それを続けているところに、沖縄の学校教育の救いのなさがある気がします。
もう一つのポイントは、社会の抱える問題です。沖縄の社会には、子供の学習意欲を挫けさせる要素がいろいろあるのです。まず、何事もいいかげんで済ましてしまえる県民性の問題があります。この性質が、おおらかさとして現れる場合には、社会全体にのんびりとした安定感をもたらし、生活のストレスを軽減します。
沖縄は時間にルーズなことでも有名ですが、途上国ののんびりした社会が、先進国の人々にとって、時に楽園と感じられることがあるように、厳格な時間に縛られて生活している内地の人にとっては、沖縄の人々のスローさが、息のつける癒しの時間を与えてくれる素晴らしい寛容さの現れと感じられるのです。
しかし、その一方でこのルーズさは、ケジメのなさ、だらしなさと感じられることもあるでしょう。そして、結果として、子どもたちの不規則な生活習慣や深夜徘徊などを招いている面もあるのです。実際、沖縄は母子・父子家庭率が日本一で、親の目がゆきとどかないところも多いのです。その上、ゲームセンター店舗数、飲み屋店舗数、飲食店店舗数、コンビニ店舗数、ハンバーガー店舗数、スーパーマーケット店舗数も日本一です。便利で良いことではありますが、子どもたちの深夜徘徊の条件は揃っています。
また、秋田との比較で印象的なのは、自宅の持ち家率のギャップです。秋田は、持ち家率が約80%で日本一なのですが、一方、沖縄は、持ち家率が約50%しかなく、土地の値段が異常に高い大都市東京についで、なんと46位なのです。沖縄も秋田も土地はそう高くはないでしょうが、秋田人は家を建てますが、沖縄人はなかなか家を建てません。しかし、家を持っている、持っていないで周囲の見る目も変わりますし、沖縄人とてできれば家は持ちたいのです。それができないのは貯蓄率が低いからです。
沖縄の一世帯当たりの貯蓄金額は632万円で、46位の青森1040万円に410万円の差をつけて、ぶっちぎりの47位です。全国平均の1640万円には遠く及びません。秋田は40位ですが、それでも1330万円の貯蓄があるのです。その上、頑張って家まで建てているというわけです。
貧しくても忍耐強く、真面目で堅実な秋田人と、貧しくても生活が贅沢で、何かと浪費しがちで無計画な沖縄人の差が、そこに現れているのではないでしょうか。そして、こうした親の感覚や生活態度の違いが、子どもの学習態度にも大きな影響を及ぼしていると思われます。
さらに、そうした放漫な生活態度から経済的に逼迫することも多く、それが離婚率の高さにも現れていると考えられます。ちなみに離婚率の順位は、1位沖縄、2位大阪、3位北海道の3県が突出しています。これは、滋賀を除く学力ワースト県の順位と重なります。やはり、『家庭の問題が、最も色濃く子どもの学力に影を落としている』と言えそうです。
一方で滋賀の謎も深まるばかりです。あるいは大津市のいじめ自殺事件で見えてきた学校、PTA、市教委、市、県教委、県警の、あまりにひどい他者をかえりみない態度は、もしかしたら滋賀の子どもたちの学力の低下に何か関係しているのかもしれません。
ちなみに、土地がそこそこ安いのに持ち家率が低い県は、沖縄と北海道(42位、57%)の2県だけです。特に北海道はあれだけ広大なべらぼうに安い土地があり、収入も貯蓄(42位、1300万円)もそこそこあるにもかかわらず、家を持たない人が多いのは、何か沖縄とは異なる理由があるはずです。
個人的な印象ですが、沖縄には独特の助け合いの文化『ゆいマール精神』があって、お金がなくともなんとか生きていける感覚があります。これは離島の方が強いですが、都市部の那覇にもその感覚はあるのです。ですから、これほど極端に貯蓄が少ないにもかかわらず、人々は「なんとかなるさ」と思って気楽に生きているところがあります。
しかし、北海道にはそういう「なんくるないさ(なんとかなるさ)」という感覚はありません。むしろ「自分が困っても誰も振り向かない」「お金がなくなったらおしまい」という切羽詰まった感覚で生きている人が多いようです。だから、家計が立ちゆかなくなるのが恐くて、思い切って家を建てることもためらわれるのでしょう。そして、いざとなったら自分も人を振り向かないところがあります。
こうした沖縄と北海道の違いは、もちろん気候条件も影響しているでしょう。南方気質と北方気質の違いというのでしょうか。風土の差がそれぞれ特有の精神文化の形成に一役かっているのではないかと思います。
逆に、沖縄と北海道の共通点は、非正規雇用の多さです。非正規雇用率の1位は沖縄(45%)で2位は北海道(43%)なのです。何の保障もない寄る辺なさを強く感じているという点では、この二つの県は共通していると言えます。さらに大阪も4位(41%)と非正規雇用率が高く、滋賀(18位、38%)を除いて、学力の低さと非正規雇用率の高さは連動しているように思えます。
それは学力の高い県を見ても同じです。1位秋田は39位(35%)、2位福井は47位(33%)、3位石川は38位(36%)と、4位の青森21位(38%)を除けば、非正規雇用率の低さが学力の高さにほぼ比例しているように見えます。
もう一つ、意外なのは、共働き率と学力との関係です。学力上位の県は、秋田15位51%、福井1位58%、石川4位55%、青森21位48%と、みな共働きの家庭の割合が比較的高いのです。お母さんがしっかり専業主婦をやっているかというと、そういうわけではないということです。これはおそらく、東北・北陸は
農業などの家族経営の仕事をしている家庭が多いからかもしれません。
学力下位の県は、沖縄42位40%、北海道43位39.9%、大阪46位36%、滋賀24位47.6%と、滋賀を除くとみな共働き率が低いです。平均収入は、さほど極端に低いというわけではないのに、非正規雇用割合が高く、共働き率が低いということは、経済基盤が脆弱な、いわゆる〝社会的弱者〟とよばれる貧困層と、確固とした経済基盤を持つ富裕層との間の格差が大きいということを意味します。
つまり、沖縄・北海道・大阪の特色は、安定した仕事が少なく、それゆえに経済的に逼迫しやすいことから、離婚率も高いという貧困層の割合が高く、同じ地域に住みながら余裕のある富裕層との間に、ある種の〝階級格差〟があるということです。
特に沖縄の貧富の格差の実相は、基地地主、医療・教育関係従事者(医者・教師・大学教授など)、金融関係(銀行員など)、その他公務員といった安定した収入と保障のある少数の人々と、そうでないその他大勢の不安定な生活を余儀なくされている人々との間の、あまりに極端な経済格差と、それに伴う生活実態の乖離と隔絶にあります。その親の格差が、子どもの学力の格差にも現れているのです。
塾に通える子と通えない子。私立に通わせる余裕のある親と通わせる余裕のない親。家庭教師をつけられる親とつけられない親。沖縄の家庭は、この上下二種類の階層に隔てられています。そして、沖縄の学力の現状は、ごく少数の優秀な生徒たちと、その他大勢の〝できない子どもたち〟とに別れています。
沖縄の富裕層は、実は他県に負けず劣らず教育熱心です。実際、沖縄県の親が塾や予備校にかける費用は、全国で26位ではありますが、県民の収入の低さを考えると、教育費が収入に占める割合は、他県と比べてもかなり高いと推測できます。
結局、裕福な親たちが、どれほど子どもの教育にお金をかけて、一部の進学塾や私立中学・高校で、一握りの良くできる子どもたちを、有名大学に入れるように鍛えたとしても、沖縄全体の学力の底上げはできないということです。大切なことは、行き詰まっている子どもたちを真の意味ですくい上げる教育なのです。
優秀な子であろうと、裕福な家庭の子であろうと、成長の過程で行き詰まることはあります。物理的には何不自由なくとも、精神的に放置されている場合もあります。教師の子であろうと、医師の子であろうと、大学教授の子であろうと、銀行員の子であろうと、行き詰まることはあるのです。そんな時に、しっかり子どもに寄り添える大人が本当に少なくなりました。そのために、本来ならばもっと伸びるはずの優秀な人材も、伸ばしきれていない現実があります。結局、沖縄の大人の質が、子どもの学力低迷を決定づけているのではないかと思うのです。
ただ、学力No1の秋田県に関して、一つ気になることはあります。それは、男女ともに自殺率が日本一であることです。人口比にして男性の自殺者は沖縄(14位)の1.5倍、女性の自殺者数は沖縄(34位)の2倍です。また、自殺率が高い県は、東北・北陸に集中しており、厳しい冬に耐える辛抱強い雪国の人々の方が、実は脆いという面もあるようです。
コツコツと生真面目に努力を積み重ねてきた粘り強い人ほど、力尽きて崩れ落ちる時は、あまりに潔すぎて、躊躇いなく命を絶ってしまうのかもしれません。「日本海側の冬の陰鬱な曇天には、悩みを抱えた人を死へと走らせる何かがあるのかもしれない」とさえ言われているのです。
また、秋田は、〝高齢〟うつ病患者数が1位なのです。人口比で考えても、秋田には沖縄の3倍近くのうつ病患者がいる計算になります。うつ病患者数では秋田は6位ですが、1位の北海道、2位の鳥取、3位の島根、4位の京都と並んで、共通項はやはり「日本海側に面していること」です。
さらに、秋田は、がん患者数も日本一多く、胃がん・大腸がん・卵巣がんの死亡率も全国一です。乳がん死亡者数も全国2位で、人口比にして沖縄(44位)の1.5倍います。肺がん・前立腺がんの死亡者数は全国5位ですが、これらも沖縄の2倍近くいるのです。これに脳梗塞死亡者数も1位であることを加えると、かなり深刻な状況であることが見て取れます。
一方で、沖縄のがん患者数は人口比で47位であり、その数はトップの秋田の二分の一です。大腸がん・卵巣がんの死亡率も47位で、1位秋田の二分の一です。ストレスと強い相関関係がある胃がんの死亡数も最下位で、1位秋田の四分の一しかいません。脳梗塞死亡者数も47位で、1位秋田の四分の一です。うつ病患者数も、人口比で1位北海道の半分(35位)しかいないのです。
沖縄の青く澄んだ海と空は、悩みを抱えた人の心身を安らげる何かがあると言われています。常に心と身体を軽くしてくれる、沖縄の恵まれた環境要因が、過酷な生活条件の中でも、あまり深く悩まず、ストレスを溜めにくい県民性を育んでいる面もあるかと思います。そして、それは一方で、学力の養成という点に関しては、マイナスの要因として働いているかもしれません。
しかし、そうは言っても、学力と引き換えに、うつ病、自殺率、癌の発生率・死亡率が高くなっていいわけがありません。まったくもって、いいわけはないのですが、それもしかたがないのかもしれません。どこの県で生活していても、一長一短はあるものです。「何かを手に入れることは、何かを失うことだ」とはよく言ったものです。
そういう意味では、学力ワースト2位の北海道の場合、学力が低い(46位)上に、うつ病(1位)・がん患者(乳がん死亡者数1位・肺がん死亡者数2位など)が多く、生活保護受給者(大阪に次いで2位)もまた多いという状況にあるのは問題です。北海道人は、『ストレスが激しい上に落ちこぼれも多い』という二重苦に悩まされているのです。まさに「過酷な状況下でも他人を振り向かない」道民性が如実に現れていて、沖縄とは少し状況が違うと感じます。その〝過酷さ〟は、やはり気候条件の厳しさと、何か相関関係があるのかもしれません。
また、学力ワースト3位の大阪は、児童虐待相談件数が全国1位で、沖縄(30位)・北海道(31位)・秋田(34位)の約3倍の件数が発生しています。性犯罪認知件数も1位で、沖縄(28位)の2倍以上です。ちなみに北海道は12位、秋田は45位です。さらに大阪は、重要犯罪認知件数も刑法犯罪認知件数も1位で、これも沖縄(17位・24位)・北海道(19位・27位)の2倍以上、秋田(46位・47位)の4倍以上となっています。このように貧困と暴力と犯罪の温床である大阪は、青少年の精神に荒れや乱れを生じさせやすい面があると言えるかもしれません。逆に秋田の犯罪の少なさは、生真面目で馬
正直な県民性を思わせます。
それから沖縄と大阪の奇妙な共通点は、殺人事件被害者数(大阪1位・沖縄2位~北海道27位・秋田38位)です。
基本的には日本国内の殺人事件被害者数は年々減少傾向にあります。具体的には、ここ15年で年間808人から382人へと半減しています。これは、自殺者数が毎年3万人レベルであることから考えると、極端に低く感じられます。ちなみにニューヨーク州の殺人事件被害者数は、人口800万人で年間500人ほどです。
日本全体の殺人事件被害者数が減少している中で、大阪・沖縄の殺人が減らないわけは、経済的な理由が大きいでしょうが、同時に、殺すだけの他者への関わり方の濃厚さが残っているとも言えると思うのです。人と人との付き合いがある程度濃厚でなければ、殺したいほどのこだわりはなかなか生まれにくいのではないでしょうか。その一方で、人間関係が希薄になれば、無差別通り魔殺人は増えるでしょうが、それほどの件数にはならないでしょう。
人間関係の濃厚さを裏付けているかどうかわかりませんが、大阪のうつ病患者数は46位、脳梗塞死亡者数は45位、前立腺がん死亡率も45位です。さらに、その他のがん死亡率も自殺率も平均以下です。その辺りのデータも、大阪は意外に沖縄と重なるのです。
そして、問題の学力ワースト4位の滋賀県ですが、注目したいのは、図書館の蔵書数と貸し出し冊数の多さです。いずれも滋賀県が1位なのです。さらに図書館利用者数も2位で、ともかく図書館がもっとも充実している県と言えます。平均収入2位の余裕から、読書に時間を使える余裕があるのかもしれません。外国車普及率が東京に次いで2位というのも、家計の余裕を示しています。
また、滋賀は、携帯電話普及率も1位、パソコン普及率・スマートフォン普及率は2位、ブロードバンド契約数は3位です。滋賀県民はともかく情報に対して敏感で、情報収集に熱心なのではないかと考えられます。
滋賀県の高齢うつ病患者数は47位、乳がん、子宮がん、狭心症・心筋梗塞の死亡者数も47位です。がん死亡者数が低く、うつ病患者数も低いことから考えて、平均的大人の社会的ストレスは比較的低いと思われます。
しかし、その一方で、滋賀は、小学校不登校児童数2位、児童虐待対応件数は5位です。さらに、平均所得が高いにもかかわらず、なぜか待機児童数も5位なのです。富裕層がいる一方で、貧困層も多いということで、やはり、経済的な格差の激しさを想像させます。
こうしてみると、ワースト4県の共通項は、経済的格差の大きさと、それに伴う格差意識の激しさということになるのかもしれません。ちなみに、小学校不登校児童数の47位は秋田県です。これも、秋田人の生真面目な県民性と平等意識の高さを思わせます。
こうして、学力上位および学力下位の県について、それぞれの特色や県民性から、学力の相対的な順位の理由を見ていくと、沖縄には沖縄固有の県民性に根ざした長所や短所があり、それが学力と密接に関わっていることがわかります。そう考えると、沖縄だけでなく、どの県にとっても、学力をあげるというのは、容易なことではないとわかるのです。
*さて、2014年の学力テストでは、中学生はあいかわらず沖縄県が最下位でしたが、小学生では沖縄の順位は24位へと躍進しました。ほぼ、全国平均点にまで、正答率を上げたのです。
これには、メンツがかかった県教育庁の主導による放課後の「補習」が功を奏したのだという意見があります。正答率が上がったのは、徹底して学力テストの過去問対策を行ったためだと言うのです。つまり、直接的にテストの点数を上げることを目指して、答案作成技術を身に付けさせることと、テストに慣れさせることを主眼として、生徒たちを集中的に訓練し、その結果が、見事に点数に反映されたというわけです。
しかし、これが本当に、生徒たちの理解力や学力の継続的な向上につながっているのかどうかは、彼らが中学生になってからの順位や正答率がどうなるかを見て判断しなければなりません。学年が上がるにつれて順位が下がるというのでは、成果が上がっているとはいえないからです。数年は経緯を見守る必要があるでしょう。
読書冊数やがんばりノートの例のように、この全国学力テスト正答率に関しても、全県あげての意味の薄い付け焼き刃のカラ勉強の〝点取り虫〟になっていなければ良いのですが。
**2015年ですが、沖縄県の順位は、小学生は20位とさらに上昇したものの、中学生は相変わらず全教科で最下位です。学年が上がるにつれて、点数目的の一夜漬けの小手先の対策では通用しなくなるのです。ただ、全国との差は徐々に縮まっているという意見もあります。
それよりも気になるのは、沖縄県の自殺率の急激な上昇です。2011年度統計でみると、沖縄県の人口10万人あたりの自殺者数は5位(27.2人)となり、トップの秋田(31.8人)に迫りつつあります。さらに死者1000人あたりの自殺者数でみると、なんと沖縄がダントツの1位(35.5人)で、秋田はむしろ平均的な数字(23.6人)なのです。
過疎県の秋田の場合、もともと老人が多く、老人性鬱に苦しむ人も相対的に多くなります。それで、人口当たりでは自殺者数が多くなるのですが、死亡者の中で自殺を選んだ割合が高いというわけではないようです。
死因として自殺が目立って多いのは、むしろ全国一子どもの多い沖縄県の方になっています。どこかのんびりした〝和〟の社会でもあった沖縄が、伝統的な文化の薄まりと形骸化によって、もともと特有にあった根深い格差意識が先鋭化するようになり、それに伴って、沖縄社会全体がいじめ社会・ストレス社会へと変貌しつつあるのかもしれません。
ただ、2012年統計では平均以下の自殺率に下がっており、一時的なものなのかもしれません。とりあえず、学力の急激な上昇に先立って、自殺率が一時的に劇的に上昇したということになるわけですが、この相関関係をどう捉えるべきか、興味深い問題です。
***2016年も、学力テストにおける、これまでの傾向は変わらず、沖縄県は小学生が13位、中学生は47位という結果でした。小学生は、どんどん順位が上がっていますが、中学生は、これで、9年連続最下位ということになります。おそらく、小学生と中学生で、沖縄県のように大きな順位の差がある県は、他に見当たらないのではないでしょうか。これも、小学校での学力テスト対策指導の賜物であると同時に、その県をあげてのテスト対策が、生徒たちの学力の向上には、必ずしも繋がっていないのではないか、という不安を抱かせる結果となっています。
2016年度のノーベル医学・生理学賞の受賞が決ま
った大隅良典博士も「すぐに、役に立つ結果が出るわけでもなく、産業技術への応用も進まない基礎科学の分野での研究が、国際的に評価されたことは喜ばしい。この日本も、そのような基礎的な研究を評価する度量のある国であって欲しい。若い研究者には、人の誰もやらないことを地道に追究して欲しい、と常々思っている。」とおっしゃっていました。
最近の韓国での話題に「日本では、合理的な理由から軽自動車を買う人が多く、街にたくさん走っている。しかし、韓国人は、車を誇示の手段と考えているので、経済的に余裕がない人でも、無理してでも大型の乗用車を買うので、軽自動車はほとんど走っていない。」という議論がありました。
日本でも、誇示の手段というか、カッコつけで、服や装飾品や車や家に、必要以上にお金をかける人は、たくさんいます。逆に、服や装飾品や車や家で、人の価値・評価を測る人も多いのです。
とりわけ、沖縄では、そうした差別意識が抜きん出て高いと思います。それでも、現実の経済格差が日本一激しいので、主に燃費と税率と購入費用の問題から、中古軽自動車の割合が高いのです(総台数の56%で全国一/例えば、自動車保有率1位の群馬県では40%)。沖縄で軽自動車が多いのは、移動距離が短いとか、雪が降らないとか、悪路が少ないという理由もあるかと思います。車で人を評価する意識は、抜きん出て強いのにもかかわらず、です。
おそらく、韓国(軽自動車率が総台数の10%/日本は40%)では、沖縄以上に、そうした〝差別意識〟の傾向が強いのだと思われます。もちろん、軽減税率の問題もあるでしょうが。
ともかく、モノや見た目で人を評価する傾向が高ければ高いほど、その社会で育つ子供の学力は、低下する傾向があります。手っ取り早く表面を取り繕う(結果を出す)ことが、中身の充実よりも、重視されるからです。しかし、文部省の「イジメによる自殺」認定全国件数が、毎年0人というあり得ない数字で、表面上の体裁を取り繕うようなことがまかり通る状況では、誰もそのことを真剣に考えているようには思えません。
ちなみに、今回の学力テストの上位県は、小学生が1位石川県、2位秋田県、3位福井県で、中学生は1位福井県、2位秋田県、3位石川県という順位でした。あいかわらず、東北・北陸は強いです。この地域では、見た目よりも中身、という感覚が、まだ生きているのでしょうか。
ところで、2015年度の中学生の携帯・スマホの所有率は、沖縄県9位(82%)、福井県23位(76%)、石川県37位(70%)、秋田県43位(69%)となっており、携帯電話所有率の高さと学力不信の相関関係を考えさせられます。結局、学校・塾への車での送り迎えもそうですが、親が、「これは親の当然の役目だ」と考えて、子どもに便利さと至れり尽くせりの環境をお膳立てすることが、必ずしも学力の伸張には結びつかないのだとわかります。それもまた、親の〝見栄〟のあらわれであったり、〝自己満足〟の手段であることが多いためです。
最近の沖縄の子どもは、「小学生から高校生まで自分で食事の用意をしたことが一度もない」という子が珍しくありません。食事をつくるというのは、生きていくための基本です。「インスタント・ラーメンすら、自分で作ったことがない」というのでは、いったいどうなるのでしょうか。
かつて、宮城教育大学長の林竹二先生が、死の直前まで訴えていらっしゃったことですが、親も教師も、目先の〝目に見える成果〟にばかりとらわれていては、この国の教育は亡びてしまうのです。生物学者の大隅良典先生は「〝役に立つ〟という言葉は〝魔物〟です。役に立つことばかりやっていたら、この国の基礎研究は空洞化してしまう。」と危惧されていますが、これも同じことだと思います。
****2017年の全国学力テストの結果が出ました。公立小中学校の全教科の平均正答率は、1位石川県(70.3%)2位秋田県(69.8%)3位福井県(69.6%)と続いて、45位大阪府(62.9%)46位滋賀県(62.9%)、そして最下位はやはり47位沖縄県(62.0%)でした。
小中学を分けてみると、沖縄の小学生は、算数が全国平均点並みか、ちょっと上(A81点/79:B46点/46)でした。沖縄県としての順位もかなりよかったようです(A7位/47:B12位/47)。国語は全国平均点以下(A73点/75:B57点/58)でしたが、その差はそれほど大きくなく最下位ではありません(A42位/47:B21位/47)。おそらく、沖縄県の小学生の総合順位は、20位ぐらいだったのではないでしょうか。
一方で、中学生に関しては、相変わらず、すべての教科について最下位をキープしました。全国平均とに差は、国語(A72点/78:B67点/73)では、Aが−6点、Bが−6点、数学(A58点/65:B42点/49)では、Aが−7点、Bが−7点となっています。注目すべきことは、この学年は3年前に、沖縄県が初めて全国最下位を脱出し、全国平均にまで点数を伸ばした小学生たち(全国24位)だったということです。それが3年後には最下位となっているのです。これは、明らかに沖縄県の学力テスト対策が、その場での付け焼き刃の点取り虫対策になっている証拠だと思われます。おそらく、高校の時点での差は、さらに大きなものになっているでしょう。さらに大学生までなれば、その差は埋めがたい溝となっている気がします。
教育には、短期的な数字を叩き出すことよりも大切なことがあるということを、県民自体が根本的に反省しなければ、底の浅い人間形成しか期待できず、長い目で見て優秀な人材を育てることに失敗し続けるだろうということは明白です。
*****2018年の全国学力テストの結果が発表されました。傾向は、例年通りです。つまり、小学生は全国平均並みの順位で、中学生は相変わらず全国最下位ということです。中学生のこの学年は、3年前の2015年に、彼らが小学生だった時に全国20位だった学年です。それが、3年経つと全国最下位となる。元の木阿弥ということです。これが、沖縄の教育の現実です。
具体的に見ていくと、小学校は、国語A73%/42位(昨年73・4%/21位)、国語B57%/21位(同58・1%/21位)、算数A81%/7位(同80・7%/4位)、算数B46%/12位(同47・4%/11位)でした。小学校の国語Aは極端に順位が下がり、全国平均との差も➖2ポイントと広がりましたが、あとは概ね例年通り、つまり、全国平均との差+−ゼロということです。
中学校は、国語A72%/47位(昨年71・3%/46位)、国語B67%/47位(同63・1%/45位)、数学A58%/47位(同54・3%/46位)、数学B42%/47位(同37・0%/46位)でした。中学校は、すべての教科で全国最下位に落ち込んでい
ます。全国平均との差は、数学はABともに1ポイントづつ差が縮まり、A➖7、B➖6となりましたが、国語は逆に差が広がり、A➖5、B➖5となりました。
個人的に国語に関して感じることは、全国の子供たちに比べて、沖縄の子供たちの全般的な語彙の不足と表現力の拙さです。これが、年齢が上にいくにしたがい、決定的な学力の差を生み出している気がしてなりません。
数学に関しても、教わっていないことでも、自ら考えて解き方を編み出すような、論理的な思考展開力や推測能力に大きな差があるように思います。
過疎の口コミ
鳥さんをポン酢漬けに♪
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もう走り始めています 21世紀へ 先進技術の過疎
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今日は久しぶりのソロライブ
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