道理 変わらなきゃも 変わらなきゃ

ここに家族で住んでるとは思えない。

多分、ワンルームとかそんな感じの古びたアパート。

このアパートはなんなの？

そして、次に私がしたことは、Facebookの検索。

以前長友さんの名前を検索したこともあったけど、長友さんはFacebookをやっていないみたいでヒットしなかった。

長友さんと同じ名字の女性の名前は出てきた。

居住地も一致するのは1人。

私はそのプロフィールへと飛んだ。

その女性は頻繁にFacebookを更新しているようで、たくさんの写真が出てきた。

あ、これ

確実に奥さんです。

お子さんもいます。

彼の奥さんがどんな顔なのか、

彼のお子さんがどんな子なのか、

家族旅行の様子、誕生日のお祝い、イベントの過ごし方、、、

幸せそのものの理想の家族像がそこには存在していた。

ちゃんといいパパ、いい旦那、やってるんだなー。

心臓を鷲掴みされたような感覚で、気づいたら声を上げて泣いていた。

よく、目で見る情報が87%とか言うけど、まさにそれ。

見ちゃったら、もう、ダメ。

罪悪感がとてつもなく大きくなった。

疑っていたことが真実となり、目の前に突きつけられて、

頭はすごく冷静なのに、

心はとても混乱していた。

せめて、長友さんの口から聞きたかった。

それが、彼から私への最後の審判。

1人で調べて、1人で事実を知って、1人で悩むなんてしたくなかった。

見たくない、知りたくない、という思いとは裏腹に、私は奥さんのFacebookを見ることをやめられなかった。

狂ったように全部見て、

彼との紐付けを発見する度に落ち込んだ。

同時に不可解なことも。

朝夜問わないいつでも繋がるLINE。

いつでもかかってくる電話。

もちろん土日も含め、週に2、3回のデート。

多くはないけれど泊まりもあった。

そして、そのデートでも長友さんはそこそこ私にお金を遣っている。

食事とお酒、合わせて毎回3万は越える。

泊まる泊まらないに関わらず、ホテルに行く時は必ずそこそこのランクのシティホテル。

わざわざ遠回りして長友さんを送る私への足代として渡されるお金。

買い物に行った時も長友さんがお金を出してくれていた。

小さなことを言えば、コンビニやコインパーキングも。

私は長友さんの前でお財布を出したことはない。

長友さんの本当の年収は分からないけれど、法人登記のあったアパートとはアンバランスすぎる私へのお金のかけ方。

そして、既婚者がそれだけの金額を自由にできるものなのか、という疑問。

でも、それらは私がいくら考えても答えは出ないし、

考える必要もないことで。

目の前にある
事実は

長友さん、既婚者でした。

ということ。