報道されなかった秀吉
佐助君と別れた後、私は自室でひとり、さっきのことを思い返していた。
( ”現代には帰らない” ・・・・・・かあ)
さっき佐助くんに告げたことで、自分の気持ちをはっきり自覚した。
佐助「君も意外と戦国ライフを楽しんでたみたいで、安心した。君が笑ってられるのも、その人のお陰なのかな」
———-
あの頃、自分の中の ”普通” とあまりにかけ離れたこの時代が怖かった。
政宗「生まれたからには、全力で生きることを楽しむべきだ。命ある限り、自分自身の信条に恥じない生き方をするべきだ。そうしないと、絶対に後悔する。怖がって隠れてても、楽しんでても、どうせ腹は減る。脅えて食う飯よりも笑って食う飯の方がうまいに決まってるだろ」
———
(・・・・・・あの時からずっと、政宗に救われてばっかりだなあ)
政宗の力になりたくて、戦場について行って、守りたくて戦おうとして、逆に心を守ってもらった。
(なんの不安もなく、この時代に残りたいと思えてるのも・・・・・・政宗のおかげだ)
そんなことを考えていると、今朝の政宗との会話が脳裏に蘇ってきた。
今日の朝、政宗に ”俺の城に来い” と言われた後、そわそわしながら着替えを終えた私は、政宗が作った朝食を食べながら、他愛ない話をしていた。
政宗「それじゃあ戦場から安土に戻ってから、ずっと看護部屋の手伝いしてたのか、お前」
「うん、人手不足だったし、野営中にお世話になった人ばっかりだし」
政宗に、政宗たち後発組が戻るまでの間の事を聞かれて、怪我人たちの看病をしていたと話すと、政宗は少し顔をしかめた。
政宗「お前も疲れてただろ、ちゃんと休んだのか?」
政宗「そういう意味じゃねえんだが・・・・・・まあ、元気そうだから、いいけどな」
なぜか少し不服そうな政宗に首を傾げつつ、看護部屋のことを思い出す。
「昨日見たと思うけど、安土城の看護部屋からも、結構人が減ったんだよ。もうすぐみんな元気になるんじゃないかな。毒も処置が早かったお陰でみんな助かったし・・・・・・よかった」
回復したみんなの笑顔を思い出して、私も思わず笑みがこぼれる。
政宗「・・・・・・相変わらず、自分のことは二の次なんだな、お前は」
「え?なにか言った?」
政宗「いーや、なんでも」
政宗は笑みを浮かべたまま、お味噌汁のお椀に口をつける。
(それにしても・・・・・・相変わらず、すごい美味しいな、政宗の料理。もし一緒に暮らしたら、私が料理作ったりもするよね・・・・・・?どうしよう・・・・・・絶対勝てない)
政宗の料理の腕に感動しつつも、そんな幸せな悩みに唸っていると、
政宗「・・・・・・しかし、安土は本当、食うに困らないな」
政宗がポツリと呟いた。
「安土は・・・・・・って、他のところは食うに困ってるの?」
政宗「ああ。こんなに物資が豊富な土地は珍しい。信長様の手腕だな。物と金が回るように、うまく人を動かしてる・・・・・・この安土では、信長様から学ぶことが多い。はやく奥州に帰って、活かさないとな」
食事を続けながら語る政宗を、少し新鮮な気持ちで見つめる。
「・・・・・・戦の準備ばっかりしてるのかと思ってたけど、そんなとこも見てたんだ」
政宗「領主の勤めは
戦うことだけじゃあないからな」
「そっか・・・・・・そうだよね」
(すごいな、政宗は。・・・・・・領民の生活も、家臣の命も、全部抱えて平然としてるんだから。私も、しっかりしなきゃな)
「政宗、私も頑張るからね」
政宗「頑張る?何を?」
「政宗の抱えてるものの一部でも、一緒に抱えられるような器の大きい人間になる」
政宗「・・・・・・」
真剣に宣言すると、政宗は、吹き出すように笑い出した。
「な、なんで笑うの」
政宗「悪い、あんまりか可愛いかったから、つい」
こみ上げる笑いを噛み殺す政宗に、ちょっと恥ずかしくなる。
「もう・・・・・・真剣に言ってるのに」
政宗「ああ、わかってる。ありがとな」
政宗は私の頭を撫でて、微笑んだ。
政宗「もう充分、お前に支えられてるよ、俺は。お前が俺のことを信じてくれれば、何でもできる気がする。」
(相変わらず・・・・・・言葉ひとつで私のこと幸せにするのがうまいなあ、政宗は)
思い出すだけで少しほてる頬を押さえて、幸せなため息を吐く。
(信じるだけでいいなんて、かっこよすぎるよ)
ちらりと外の様子を伺うと、黒い雲が立ち込め、空模様がどんどん怪しくなってきた。
(政宗、雨に降られないかな・・・・・・まだ怪我も治りきってないし、濡れたら身体によくないよね)
「私から会いに行こうかな」
(政宗がもう迎えに来てたら、政宗の御殿までの道で遭うだろうし・・・・・・)
私は簡単に身支度を整えて、部屋を出た。
(わ・・・・・・今にも降ってきそう。傘、もって来た方がよかったかも)
安土城の本丸御殿から外へ出ると、生ぬるい風が肌を撫でていく。
戻ろうか迷いつつ視線を城門へ向けると、
(・・・・・・あれ、秀吉さんと信長様?)
ちょうど、どこかから帰城した所らしい二人の姿が見えた。
「おかえりなさい、おふたりとも」
秀吉「ああ、ゆうか。・・・・・・なんだお前、今から出かけるのか?・・・・・・さては、また政宗のところだな?」
「・・・・・・お察しの通りです」
秀吉「ったく、仲の良いこった・・・・・・嵐になりそうだから、気をつけろよ。悪天候にまぎれて、城下に敵が侵入しないとも限らないからな」
「はい、ありがとうございます」
気遣ってくれる秀吉さんに、笑顔で答える。
(秀吉さんってなんだか・・・・・・面倒見の良いお兄ちゃんみたいだな)
「おふたりはどこへ行かれたんですか?」
周りを見れば、信長様の家臣の人たちが荷物のようなものを運んでいた。
信長「大した用ではない。港で南蛮人と少し話をしてきただけだ」
「南蛮・・・・・・?」
(南蛮って、外国のことだよね・・・・・・外国の方とまで交流があるのか。信長様の言いつけで、全国各地の大名とやりとりしてる書状を整理したこともあったし、色んな方が謁見に安土城を訪れてるのも、何度も見たけど、いまだに信長様のことは、よくわかってないな・・・・・・)
底知れない信長という人を、私はまじまじと見つめてしまった。
信長「なにを呆けている。土産でも欲しいのか?」
「ち、違います・・・・・・!」
信長様は面白そうに私を観察しながら、手元で何か重たそうなものを弄んでいる。
(っ・・・・・・あれって)
「それ・・・・・・、ピストル・・・・・・ですか」
信長「ああ、よく知っているな。最新式の短銃だ」
信長様の手の中で鈍く光る黒い短銃に、背筋を冷たいものが走った。
(もしかして運び込まれてるこの荷物って・・・・・・武器だったりするのかな)
「武器を買いに行かれてたんですか?」
信長「いや、武器を仕入れたのは用事のついでだ。
楽しそうに短銃を弄ぶ信長様の目は、ぞっとするくらい冷たい。
(私がこの時代に来てから今まで、信長様自身が戦場に出られることはなかったけど、顕如や、武田信玄や、上杉謙信・・・・・・信長様には、他にももっとたくさんの敵がいる。この方にも政宗と同じように、戦う理由があるんだろうけど・・・・・・こんなに恨みを買ってまで、どうして戦うんだろう?)
信長「そんなに見つめても、短銃を土産にはやらんぞ」
「っ、くださるって言われても、武器なんていりません」
とっさに反発する私を見下ろして、信長様はふっと口元を緩めた。
信長「だろうな。秀吉、あれをゆうに」
秀吉「・・・・・・よろしいのですか?」
信長「構わん」
(あれって何・・・・・・?)
信長「貴様にはその程度が似合いだ、受け取れ」
素っ気なく言うと、信長様はそのまま踵を返し城内へと去っていった。
(これって・・・・・・?)
信長様に命じられた秀吉さんが、私に小さな包みを差し出した。
秀吉「信長様がご自分用に買われたものだぞ、ありがたく受け取れよ」
「あ・・・・・・ありがとうございます。何ですか、これ?」
包みのなかを覗いてみると、小粒の砂糖菓子らしくものが入っている。
(これって・・・・・・金平糖(こんぺいとう)?信長様、意外と甘いものが好きなのかな・・・・・・?)
金平糖を食べている信長様を想像して、少し微笑ましい気持ちになった。
秀吉「ああ、それからゆう、政宗の御殿へ向かうなら、これ持って行け。この空模様だ、じきに雨が降る。」
秀吉さんが、持っていた番傘を差しだしてくれる。
「わ、ありがとうございます」
秀吉「次からはちゃんと自分で傘持って出ろよ。いい女がずぶ濡れでふらふらするもんじゃない」
ぽんぽんと頭を撫でて、秀吉さんは、信長様を追って足早に城内へと入っていった。
(こういうさりげない気遣いができるのが、秀吉さんのすごい所だよな・・・・・・女の人に人気があるのも、わかる気がする)
遠ざかる背中に小さくお辞儀をして、私も政宗の御殿へと足を向けた。城下を歩いていると、ぱらぱらと雨が降り始めた。
(わ、やっぱり降ってきた)
慌てて秀吉さんから借りた番傘を開きながら、家路を急ぐ人たちにつられるようにして、少し足を早めた時だった。
???「・・・・・・おっと」
「あっ、ごめんなさい!」
傘を開く手元に集中していたせいで、肩がすれ違いざまに誰かとぶつかってしまった。
「大丈夫ですか?」
???「ああ、こちらも不注意ですまなかったな」
(あれ?この人、どこかで・・・・・・)
印象的な顔の傷に、袈裟姿のその人物には、なんとなく見覚えがあった。
(ずっと前に・・・・・・会ったことがある気が、する。いつ・・・・・・?どこで・・・・・・?)
???「お嬢さん、何か落としたようだが」
「・・・・・・え?あっ、本当だ」
見ると足元に、さっき信長様にもらった金平糖の包みが落ちていた。
(ぶつかった拍子に落としちゃったのか)
慌てて拾おうとして、開きかけの傘を閉じるよりも先に、男性が身を屈めて、包みを拾ってくれた。
「すみません、ありがとうございます。ぶつかったのはこっちなのに・・・・・・」
???「傘で手がふさがっているだろう。気になさるな」
(親切で、やさしい人だな・・・・・・)
男性が拾ってくれた包みを受け取る。
???「随分軽いな。それは菓子か?」
「はい、金平糖だそうです」
???「・・・・・・珍しいものを持っているな。金平糖なんて高級菓子、どこで手に入れたんだ?」
「あ、いえ。これは、のぶな・・・・・・、とある方からの、いただきもので」
(・・・・・・危ない。城下で安易に信長様の名前なんて、出さない方がいいよね)
慌てて取り繕いながら、懐に小包をしまおうとした時、
(・・・・・・え?)
突然強い力で、男性に手首を掴まれた。
「あ、あの・・・・・・?」
???「・・・・・・今、何と言いかけた?」
秀吉 人生と、関係したい。
こんにちは!
アドバイザーの宮本です。
新書の貸出を開始しました!
僕たちはどう伝えるか/中田敦彦
オリエンタルラジオ中田さんの新刊です!
先日19日に発売されたばかりですが、貸し出しちゃいます
少しこの本の紹介をさせていただきます。
みなさん、人類がなぜ地球を制することができたかわかりますか?
人間は単体でみると、動物の中でも強くありません。
素早さでは猿に劣り、力ではライオンやゴリラに劣ります。
人間は動物界において最弱に近い生き物です。
ではなぜ人間は地球を支配できたのか。
それは、「伝達能力」で勝っていたからだそうです。
仲間を作る、組織を作る。
人類は連携することで、勝ち残ったそうです。
そして現代。
その「伝達能力」は「プレゼンテーション」と呼ばれるようになりました。
中田さん曰く、
豊臣秀吉が天下を取ったのも、「パーフェクトヒューマン」が日本のお笑い界に新風を巻き起こしたのも、全ては「プレゼンの力」があったからだそうです。
私たちは日頃、知らず知らずのうちにプレゼンの力を必要とされています。
30分程度でサクッと読める一冊なので、
「伝え方が上手くなりたい!」という方は是非借りてみてください
それでは、また!
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毎月開催のイベントの様子
秀吉は笑わない
この神社、書いてあるとおり、太閤秀吉が詣ったそうな。
秀吉はとんでもないものを盗んでいきました
秀吉様、
良い選択肢だけ載せます。
(△は他方が残念な選択肢だったものです)
【壱】:実は……
後
【弍】:恥ずかしい
2「故郷」
【壱】:秀吉を説得する
後
【弐】:大丈夫です
恋の試練
花ルート:真珠5個
or小判2,500
艶ルート :真珠8個
お近づきストーリー
(選択肢なし。パスは消費しません)
【弐】:見守る
【壱】:違います!
必要姫度 5,600
4「家族」
【壱】:私もいます
後
【弐】:珍しい
5「激動」
【弐】:嬉しいです
後
【壱】:隠れ続ける
6「悲しみを抱えて」
【弐】:少し……
後
【壱】:待っています
恋の試練
必要姫度 23,800
7「侵食」
【弐】:秀吉だけに問いかける
後
【壱】:もちろんです
8「戻らぬ日々」
【壱】:声をかける
後
【壱】:皆を信じましょう
必要姫度 37,000
【壱】:心細い
【弐】:私は秀吉様にふさわしくない
恋の試練
or小判4,000
艶ルート:真珠12個
お近づきストーリー
(選択肢なし。パスは消費しません。)
10「支え」
【壱】:ずっと一緒です
後
【弐】:すぐに持ってきます
至幸エンド
必要姫度 43,000
姫度幸福度 65
至幸エンド「守りたいもの」
選択肢なし。ラブパス5枚消費。
後
選択肢なし。ラブパス5枚消費。
後日談「証」
選択肢なし。ラブパス5枚消費。
後
選択肢なし。ラブパス5枚消費。
縁エンド
必要姫度 43,000
縁エンド「天下とは」
選択肢なし。ラブパス5枚消費。
後
選択肢なし。ラブパス5枚消費。
至幸、縁両エンドクリアすると、
悠久エンドが開放されます。
悠久エンド「幼き君に誓う」
選択肢なし。ラブパス5枚消費。
後
選択肢なし。ラブパス5枚消費。
姫様方が秀吉様と、
幸せなひとときを過ごせますように(^^)
秀吉はもっと評価されるべき
さか鳴きすぎて鶯というより椋鳥になってますけどね
秀吉 関連ツイート
織田信長
豊臣(羽柴)秀吉
徳川家康
織田がこね 羽柴がつきし天下餅 すわりしままに食うは徳川
こんな流れになってます。
譲:信長、光秀、蘭丸、勝家、秀吉、三成、利家、半兵衛、謙信、景家、兼続、信玄、昌景、昌豊、昌信、信春、幸村、信之、佐助、才蔵、成実
求:リプ参照>>>定価+送料(記載…
譲
C賞クリアファイル
秀吉1・光秀1・佐助1・顕如2
D賞缶バッジ
信長2・家康6・信玄5・佐助5
E賞チャーム
信長2・家康4・幸村1・三成2・光秀2・佐助6・顕如3
求
B賞佐助・C賞政宗…
秀吉だったかが庶民にばらまいたやつ